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契約書と同意書の違いとは?場面別の使い分けガイド

  • fg-all
  • 6月5日
  • 読了時間: 3分

はじめに

「契約書と同意書ってどう違うの?」「この書類って契約書でなくていいの?」

ビジネスや個人間のやりとりにおいて、契約書と同意書の違いが曖昧なまま使われているケースは少なくありません。しかしこの2つは、法的な性質も役割も異なる書類です。

この記事では、契約書と同意書の違いを明確にしながら、それぞれを使い分けるべき場面や、作成時の注意点を解説します。

 

1. 契約書と同意書の主な違い

項目

契約書

同意書

法的性質

双方の義務と権利を定める合意書

一方が他方の行為に同意する意思表示

当事者の構成

原則として2者以上の合意

基本的に1者が署名(相手方は確認程度)

効力の範囲

相互の義務履行が前提

承諾意思の証明にとどまることが多い

よくある利用場面

売買契約・業務委託・賃貸借など

医療行為・個人情報利用・撮影同意など

→ 契約書は**「義務を取り決めるもの」、同意書は「行為を認める意思を明確にするもの」**という違いがあります。

 

2. 契約書が適している場面

•        金銭の支払いが発生する取引(業務委託・売買など)

•        双方が義務を負う場合(成果物納品と報酬支払い)

•        紛争時に履行の強制力を持たせたい場合

•        立場が対等な契約関係を結ぶ場面

✅記載内容の例:

•        契約期間・報酬・納品・著作権などの詳細な条項

•        双方の署名・押印が必要

•        違反時の対応(損害賠償・解除)なども含める

→ 相手に**「やってもらう義務」や「責任」がある場合**は、契約書の方が確実です。

 

3. 同意書が適している場面

•        情報提供・撮影・サービス提供などに関する許諾

•        保護者や本人の同意を確認したいとき

•        費用が発生しない行為に対する了承を得るとき

✅例:

•        SNSやHPで顔写真を掲載するための「肖像権同意書」

•        医療・介護施設での「治療・介護に関する同意書」

•        学校・イベント参加に関する「保護者同意書」

•        個人情報提供に対する「プライバシー同意書」

「説明を受けた上で本人が納得した」ことを証明したいときに使われます。

 

4. 書類作成時の注意点

契約書の場合:

•        契約条件(報酬、納期、責任範囲など)を具体的に

•        双方の署名・押印または電子署名を必須とする

•        万が一の違反時の対応も明記

同意書の場合:

•        目的・内容を明記し、同意内容が誤解のない表現であること

•        日付・署名欄を忘れずに

•        保管者(提出先)を明確に

用途があいまいなままテンプレートを流用すると、無効になるリスクがあります。

 

5. 契約書と同意書、併用すべき場面もある

たとえば、業務委託契約とあわせて個人情報取り扱いの同意書を取得するような場面では、両方の書類が必要になることも。

契約と了承は別のものとして、整理しておくことで法的トラブルの回避につながります。

 

まとめ

契約書と同意書は似ているようで、目的も効力もまったく異なる法的書類です。

•        契約書:お互いに義務を定める合意文書

•        同意書:一方的な承諾や確認を証明する文書

場面に応じて適切に使い分けることで、信頼関係の構築とトラブルの回避につながります。判断が難しいときや、正式な書式が必要なときは、行政書士に相談することで安心できる書類作成が可能です。

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